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こんにちは! 研究者せしおです。
サピエンス全史シリーズ、第4回です。
今回のキーワードは「物語」
僕達ホモ・サピエンスが他の人類より優れていたのは、脳の大きさでも体の強さでもなかったと言われています。
ホモ・サピエンスが優れていたのは、より大人数で協力できること。
第3回では、噂話によって150人くらいの知り合いで信用し合える集団を作れるようになったという話をしました。
今回は知り合いでなくても、1万人や1億人で協力できるようになっていった謎にせまります。
結論から言うと本書では、物語(ストーリー)によって知り合いでない人が信用できる仲間になったとあります。
この本の最も重要な考え方の1つです。
ところが、この「物語」という言葉の理解がなかなか難しいです。
原始時代であれば、それは死者の霊や精霊。
古代であれば、それは神話。
現代であれば、それはお金や会社や国家。
著者(ハラリさん)の言葉を引用すると
宇宙に神は一人もおらず、人類の共通の想像の中以外には、国民も、お金も、人権も、法律も、正義も存在しない。
確かに。
僕達が自然にあると思っているこれらの物事は、あくまで人間が作り出した概念であり、著者の言う物語に相当するものなのでしょう。
現在、国家や法律やお金という物語を信じる人は、おそらく70億人以上いると思います。
物心ついたらほぼ全員が信じるでしょう。
数万年前、ホモ・サピエンス以外の人類が存在していました。
ネアンデルタール人は脳も大きく、体も大きい。
一人一人はホモ・サピエンスより強い存在でした。
そんな時代にホモ・サピエンスに認知革命なるものが起こりました。
その結果、ライオンが直立している像なんかを作り出したりするようになりました。
生存には一見無駄に思える神話は、知り合い以外とのつながりを作り、集団を大きくすることに貢献したのかもしれません。
そして、他の人類を淘汰していったのかもしれません。
神話や国家やお金は、人間同士を結びつけるという点で同じ機能を持っている。
著者のハラリさんの考えは色々なところで聞いてきましたが、改めてサピエンス全史を読むと理解が深まります。
理解が全然足りてなかったってことですかね。
すぐ、わかった気になる癖があります。
ハハハ。
会社は概念でしかないのですが、会社のために働いて、給料がもらえる。
そのお金も概念でしかないのですが、食べ物と交換できて、空腹を満たせる。
概念をみんなで信じるからこそ、協力ができて、結果的にご飯を食べることができる。
ホモ・サピエンスが作り出した不思議な物語の世界を今日も僕は生きています。
以上です。
今日も最高の一日を!