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こんにちは!研究者せしおです。
今日のキーワードは「エビデンス」
前回紹介した教育経済学の中室牧子さん。
中室さんはエビデンスよりエピソードを重視することに違和感を抱き、エビデンスを重視した教育に変えたいと考えているようです。
エピソードはわかりやすく、人の記憶にも残りやすい。
「不利な状況から私はこうやって成功した」「こうやって幸せになった」
しかし、実験データに基づいていなかったりして間違った情報もたくさんあります。
(僕のブログもこんな感じかなー。。。)
一方、エビデンスは無機質で、そのままでは人の記憶に残りにくい。
実験データが絶対的に正しいわけではないですが、異なる研究者から同じようなデータが出てくることで信頼性が高まっていく。
人間は多様なため、人間を扱う実験には工夫が必要。
境遇が違った双子の実験や、ランダムに割り振った実験の結果を行うらしいです。
日本では倫理的にあまり進んでいないようですが、アメリカなどでは教育に関する実験も結構やられているようです。
あるグループには学問テストの結果がよかったら報酬を与えて、またあるグループには勉強したことに対して報酬を与えてみて、グループごとの学力状況を比較する。
例えばそんな感じと思われます。
ここからは僕の話。
エビデンスは日本語で言うと、証拠や根拠ですね。
一応、Googleさんに聞いてみました。
もちろん知ってたけどね。
念のためですよ。
それはさておき。
僕は製造業の研究者です。
専門は化学工学。
実験を行って、エビデンスを重視することが当たり前です。
一方、社内での研究予算を確保する段階では人間のやり取りになります。
エピソードを重視したりもしますね。
エビデンスだけでは感情を動かせない。
エビデンスはあった方がいいですけどね。
このブログを始めた当初、幸せに関する本などで紹介されているエビデンスを学ぶところから始めました。
人間関係と幸せの関係とか、お金と幸せの関係とか。
行動経済学など統計的なエビデンスは参考になります。
ただ、1人の特殊な人間である自分に対しては必ずしも当てはまらない。
同様に僕に当てはまることでも、読者さんには必ずしも当てはまらない。
人間という生物を扱うのは難しいなーと実感しました。
本やネット記事の情報。
読まれるためにエピソードを多用している印象です。
エビデンスを伝えるためのエピソードもあるけれど、ただのエピソードもたくさんありますね。
エビデンスだけで人を幸せにできるほどまだ人間理解が進んでいないのかと。
現時点では、自分に合った幸せは自分でみつけた方がよいというのが僕の考えです。
不完全なエビデンスやエピソードを、自分の頭で捉えて実践してみる。
その繰り返しが大切かなーと思います。
とはいえ、日立製作所の矢野和男さんをはじめ、幸せを計測するような試みもされているようです。
5年後10年後にはエビデンスに基づいて、幸せがより科学的に解明されていく。
そして、社会全体がより幸せになっていく。
そんな未来を期待したいと思います。
以上です。
また次回!
今日も最高の一日を!